5.『通夜の客』― 中国山脈・上石見/福栄村
「天体の植民地」と表現された、星に近い集落。静寂と厳しさが共存する土地を巡る。
井上靖が「天体の植民地」と表現した、星降る山里。短編小説『通夜の客』の舞台となった、鳥取県と島根県の県境、中国山脈の稜線に位置する美しい集落を訪ねます。モデルとなった鳥取県日南町の旧福栄村や、伯備線・上石見駅周辺の静謐な風景を映像に収めました。作中で重要な役割を果たす「曽根の家」を彷彿とさせる佇まいや、夜になれば今にも星が降り注いできそうな、高く澄み渡った空。そこには、文豪が「天体の一部」と感じた孤独で美しい風景が今も息づいています。